シンスプリント
この名前は聞いたことが無くても、スポーツなどをしていた方や、今現在行っている方で、
脛(すね)の内側に痛みが出て、酷いときには、立って歩くのも痛いという症状って経験ありませんか?
中学生~高校生の部活動やっている方に多くみられる症状です。
『脛骨過労性骨膜炎』とも言われます。
痛みの発生場所としては、イラストの辺りが一般的ですが、脛の外側の場合もあります。
膝から下には、2本の骨があり、脛骨(けいこつ )と腓骨(ひこつ)と言います。
その2本のうちの太い方で、内側にある脛骨(けいこつ)と呼ばれる骨に、着いている筋肉に過度の負荷がかかり過ぎる事で起こります。
①後脛骨筋
②長趾屈筋
③前脛骨筋
(④長拇趾屈筋)
(⑤ヒラメ筋)
症状の出方は、大きく分けて2パターンあります。
①筋肉が硬くなり、筋肉が炎症を起こしているケース
この状態では、まだ痛いながらも運動は出来ていることが多いです。
② ①の状態で我慢しながら運動を継続して、筋肉の付着部で、骨(骨膜)が炎症を起こしてしまうケース
この状態は、立って歩くだけでも痛みが伴います。
安静・休息が大切
筋肉の炎症 にしても、 骨膜の炎症 にしても、
『炎症』している場合、
充血による腫れ、患部に触れたり押したりすると痛みが伴う、動作もしくは安静時にも痛みがある
こういった症状が現れます。
『炎症』が起きている場合は原則、
痛みの出る動作は極力避ける。
患部を冷却(アイシング)して、炎症による血液の充血を治める。
患部の安静・休息を第一に考えます。
組織の炎症は、2~4日位で収まります。
運動の再開時や、痛みの再発を防ぐ時に大切な事
怪我や痛みは発生しても、その痛みは必ず治まります。
血液循環が確保できていれば、組織修復は行われます。
腫れや痛みは、その部分を治していく為に動かしてほしくないので、血液を充満させ、発痛物質を発生させて、関節を動かしにくくしている反応です。
その期間は、患部に無理な動きを避け、安静にしておくことで、組織修復が行われ、腫れや痛みは解消されてきます。
ただ、また同じことが繰り返さないということではありません。
同じ動作、同じ運動を行えば、また同じ痛みが起きる可能性の方が高いですよね。
痛みの治療と共に、痛みを作った姿勢や動作、体重のかけ方なども修正しておくことをお勧めしています。
荷重のかけ方の問題が一番多く関連してきます
①足の土踏まず(アーチ)の形状の問題
・足の指が使えていない
・アーチを支える筋肉の弱化
②股関節―膝関節ー足関節の問題
・各関節のズレがあり、荷重線に乱れがあると、それを補うために筋肉に負荷がかかる
③下腿骨(腓骨・脛骨)の問題
・脛骨と腓骨の位置関係の不良が筋肉への無理な負荷がかかる
・両骨の間にある、骨間膜という部分の機能が弱っていることで、筋肉に負担がかかる
④内臓機能の問題
・アーチを支える筋肉と内臓の関連によって、内臓の疲労が症状を発生させることがある。
主に、副腎・腎臓(ストレスや体内の毒素排泄機能の問題)
⑤頸椎/頭蓋骨の問題
・足に荷重がかかる際に大切な事は、各関節の安定性です。
足が地面に接地⇒荷重 という一連の動作の際に必要なのは、皮膚感覚と筋肉の反応です。
これらは、頸椎や脳に関連する頭蓋骨のズレがあると、反応が一瞬遅れ、筋肉に不要な負荷がかかっていることも考えられます。
※原因は一様ではありません、その個人個人で変わってきますので、この限りではないのですが、
ただの、使い過ぎ、疲労の蓄積だけではないということをお伝えしておきたいのです。
特に最近は、小学生のお子さんが、痛みを訴えて来院されることが多いです。
親御さんが思っていた以上に、本人から話を聴くと、かなり前から痛みを感じていた事が多く。
痛いけど、誰にも言わないという事が往々にしてあるようです。
小学生だから、そんな筋肉の疲労や痛みなんてないとくくらずに、お子さんの変化があったときには是非一声かけてあげてください。
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