『ストレートネック』は形状ではなく、様態です。
肩のこり や 手のしびれ 首の症状をお持ちの方で、
病院でレントゲンの検査をしたところ、『ストレートネック』と診断を受けて来られる方がいます。
そして、『ストレートネックは治らないんですよね』 と、仰る方もいます。
首の骨の変形や、背骨を囲む靭帯の変性などで、首の骨の本来ある湾曲が減ってしまい、真っすぐに見える方もいますので、
一概に、全てに適した事は言えないのですが、
一般に、肩こりや首の痛みで、首の可動(動き)に強い制限が無い方の場合、『ストレートネック』 というのは、
形状 (その形となり、ある程度固定化された状態)
ではなく
様態 (固定化されたものではなく、一定の条件下で一時的にその形に変化している様)
です。
ですので、条件が変われば、その形も変化します。
ですので、治らないものでもないのです。
ストレートネックが登場する条件
ストレートネックが登場する多くの場合は、
立っている時
座っている時
といった、重力に対して上体や頭を起こしている姿勢の時に起こります。
これは、頭という、ある種‟球体”を呈したものが、首という”棒”のようなものの上に乗っている構造なので、
とても不安定な為なんですね。
その上に、もう一つの特徴が、『目の高さを水平に保つ』という機能があります。
これが、ストレートネック特有のややこしさを作ります。
そもそも、首の上に頭を乗せた状態で、しかも、その頭の重さを分散させる為に、S字状の構造を背骨が作り出していました。
首では、『前湾』と呼ばれるカーブです。
ここから、どのようにしてストレートネックが登場するのでしょうか?
パソコン作業や、机に向かう姿勢、本を読んだり、料理をしたり・・・
あらゆる日常生活の姿勢は、頭を前に下げて、前かがみでいる事が多いです。
すると、前に下げた頭を支える為に、頭の後ろから首の後ろの筋肉が頑張りだします。
そして、頑張った結果、頭を後ろへ引きます。
このとき、球状をしている頭は、首の上を滑るかのように動きます。
首と頭の位置関係から、この状態では、目が上を向きます。
これでは、困る訳です。目はますぐ前方を見て、水平であってほしいのです。
では、目を真っすぐに前を向き、水平を保ったところへ移動させましょう!!
首と頭の間の関節は自分の意識下では動かしずらい関節なでの、
目の位置を戻そうと自分で動かそうとすると、まずは首の位置が変化します。
図のように、背中の位置から首の骨が前の方に倒れ、そのまま頭を支える為に、『真っすぐな』形をした首=ストレートネックとなります。
ちょっと図が分かりにくかったかもしれません(笑)
補足説明します。
①首と頭の位置関係に乱れが生じる
(多くの場合、頭や首の後ろの筋肉の緊張により引っ張られる形となり、目が上を向く状態になる)
②目の位置を補正する為に、頭や首の位置を変える
③頭と首との関節は硬く動かしにくいので、動きやすい首で位置を調節
④身体よりも頭の位置が前の方になるような姿勢を取ります。
⑤前に下がった頭を支える為に、首の後ろ側の筋肉が緊張し、やや真っすぐな首の形になります。
身体の位置感覚や視覚的感覚の補正の結果がストレートネック
脳は変化を嫌います。
位置が変化したり、視覚的な情報の変化は、すぐに補正したいのです。
ただ、複雑な原因を追究すようとはせずに、単純に『結果的に』以前と同じような感じになれば、脳としてはOKなんですね。
ですので、動きやすい場所から動かして補正を繰り返します。
その結果、背骨の中でも、柔軟性の高い‟首” や ”腰” が、まず変化のターゲットになってしまうのです。
成り立ちの逆をたどり、首や腰の、代償的な歪みが出ない環境を整えてあげてば、
今回のストレートネックと呼ばれる状態も、元の位置に戻る可能性は十分にあります。
・『ストレートネック』 だから、この肩こりはずっと付き合っていかないといけない
・枕を何度変えても、しっくり眠れない
・頭痛が頻繁に起こる
このようなお悩みを抱えてらっしゃる方、一度ご相談して頂ければと思います。
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