足首の捻挫~小学生~

足が痛いってひきずっているんです

 

小学生の女の子でした。

運動をしていて、足を捻ってしまったようです。

お母さんと一緒に来院。

 

どこということも無く、足首全体が痛いということでした。

(小さいお子さんの場合、最初はあまりはっきりと言ってくれません(笑)初めて来る場所ですので、仕方ないですが)

 

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最初は、色々な事を疑ってみます。(小児の場合は特に)

 

・骨は折れていないか?

 (歩けているといっても可能性は否定できません。)

・靭帯の損傷の度合いは?

 (微細な繊維の断裂かどうかで、予後が大きく変わっていきます)

・併発して痛めているところはないか?

 (足首周辺の組織、及び隣接関節などをチェックします。)

 

骨が折れている場合、圧痛(触れた時の痛み、その範囲)の状態や、体表面から触れられる骨の場合は、骨の連続性の欠如、骨への軸圧での痛みの変化等を診ていくと、レントゲンを撮らなくてもある程度は把握できます。

(※ただ、関節面や軟部組織が覆っている場所などわかりずらい場合や、怪我の発生から時間経過の少ない場合は、本人が自覚する痛みの種類に区別がつきにくい場合もあります。基本的に、骨折の疑いがある場合は、病院への受診を促しています。)

 

靭帯の損傷度合いは、荷重時や関節運動時の関節の安定性を確認したり、内出血の出方などを確認します。

 

今回の場合は、『前脛腓靭帯』という、足首の前側の辺りにある靭帯の部分でした。(やや珍しいです。)

骨折は無し。併発も無し。

『足首の捻挫です。』

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足首を捻挫すると、歩けないのか?

 

そんな事もないんです。

靭帯損傷が深い、強い?から歩けないかというとそうでもないですし、

靭帯損傷が、浅くても歩けない場合もあります。

 

≪靭帯損傷で歩けなくなる≫というよりは、≪骨の配列が乱れるから歩けなくなる≫のほうが正しいかと思います。

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所謂、土踏まず、アーチというものですね。

この細かい骨の配列によって、足のアーチを作っているのですが、このアーチの構造が一時的に乱れてしまうと、足に体重をかけることが出来なくなります。

 

よく捻挫で、痛めてしまう靭帯は、どちらかと言うと、横に踏み込んだ時(サイドキックの様な)や、急なストップ動作の時に働く靭帯ですので、

立って歩くときには、そこまで重要ではない(と思われる)靭帯なんです。

 

ですので、捻挫してしまったとしても、『立つ』『歩く』という動作は、本来ならば、出来てもおかしくはないんです。

 

では、何故、歩けない? 立つと痛い?

 

『立つ』 『歩く』 時に必要な、足のアーチ構造を支えるのは、足の骨(足根骨)であり、その細かい骨同士を繋ぐ、靭帯(骨間靭帯)、そして、筋肉(骨間筋、足底筋膜、後脛骨筋など)です。

 

では、その構造を支える、骨、靭帯、筋肉を捻挫で痛めているかというと、していません。

 

骨と靭帯、筋肉という構造を支えるものだけあっても、人の体は、支えられないし、動けません。

 

『立つ』 『歩く』 という、意思が働き、脳からの電気信号によって、神経伝達が行われるからこそ、アーチの構造が保たれる訳です。

 

特に、転倒や捻挫のように、突発的に衝撃が加わった時には、人間の防衛本能というのでしょうか、構造物を壊さない為に、一時的に、筋肉や靭帯を緩める働きがおきます。

『腰が抜ける』とか『膝が笑う』というのは、脳が緊張していたり、身体の力を抜くことによって、何かから体を守る作用によるものです。

 

ですので、捻挫した直後というのは、筋肉や靭帯が緩まってしまっている状態なので、アーチの構造が保てない為に、本来なら負担がかからない靭帯に、負担がかかるために、痛みが出たり、体重がかけられないという事が起きてしまいます。

 

言うなれば、脳がまだまだ危険な状況であると判断している結果が、筋肉や靭帯などの構造を支えるものに力が入らない為に、骨を支えられない状態です。

 

ですので、一概に足首の捻挫といっても、ただ、アイシングして、テーピングや包帯で固定しておけば良いというものではない場合もあります。

 

頭の緊張、首の緊張、心因的なモノまでフォローすことが必要になります。

 

 

最低限、位置を整えておくことは必要です。

 

今回の女の子の場合は、幸い、そこまで大きな怪我にはなっていませんでしたが、

アーチの乱れや、足首の関節のズレがありましたので、それを整えてました。

 

荷重、つま先立ち、歩行に関しては、問題ない状態までになりましたので、よかったと思います。

 

 

 

捻挫は放っておいても、治る??

 

治ると思います。

一定期間、安静を保てれば、組織修復や、関節の捻じれ等も、きちんと回復してくるとは思います。

ただ、捻挫が治るまで安静にしていたら、身体の他の部分に、筋力低下や血行障害などの支障が出てしまいます。

荷重できるのであれば、多少痛くても、荷重はかけるべきだと思っています。

そこで、生まれる、ズレや、他の部分の疲労などは、ケアをしていけばいいのですが、重力に対抗する力というものが、一度低下すると、これを元に戻すほうが、遥かに時間がかかります。

 

なので、捻挫は放っておいても治りますが、一日も早く、整えて、立つ、歩くことをしながら、治していくことが大切であると考えています。

 

たかが、捻挫ですが、足首は、身体の平衡を保つためにも大切な部分です。

 

もし、今現在、腰痛、膝の痛み、股関節の痛みなどをお持ちの方で、なかなか治らずにお困りの場合、過去に足首の捻挫をしたなどの、経緯をたどってみるのも手かもしれませんね。

 

今回は『捻挫』で、だいぶ、話は膨らみましたが、身体も様々な角度から考えると、様々な可能性や要因が出てきます。

 

当院では、あらゆる可能性を鑑みながら、問診、検査、施術を組み立てていきます。

 

お体の事で、お困りのことがございましたら、是非一度、ご相談ください。

 

 

 

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とりつかせいプラクティス.整骨院   院長  塚田 明樹