夏バテ対策【脳を冷して、体は冷やさない】

【空冷式】か【水冷式】

 

 

車やバイクのエンジンなどは、駆動力を生み出すと同時に熱が発生します。

その熱があまり高くなると、エンジンの作動に問題が生じる為に、冷やす工程が必要になります。

 

その工程に、【空冷式】と【水冷式】というものがあり、 読んで字のごとくなのですが、 空冷式は、空気で冷やす。 水冷式は水(液体)で冷やす。 という違いがあります。

 

熱いものを冷ますときに、口でふーふーして冷ますよりも、水に浸けちゃったほうが早く冷えますよね。

それぞれに、メリットやデメリットがあるのでしょうが、効率よく冷やすのは、水冷式なんだろうと思います。

 

身体は基本的には冷やさないで、温めたほうが血行もよくなりますし、体温が高い方が免疫力が高いと言われもします。

ただし、身体の中にも熱に弱いところがあります。

 

それが、『脳』なんですね。

 

脳は、水分をたーっぷり含んだ、柔らかなお豆腐のような状態なので、衝撃にも弱いし、あまり熱にも強くありません。

 

でも、車のエンジン同様に、人が生活していく上で、働いてもらわないといけない部分です。

 

そして、働けば働くほど、熱を発生します。

熱に弱いのは、脳自身もわかっているので、熱に対しては、とても敏感です。

 

風邪などで、熱が出ると、頭がぼーっとしたり、考える事自体がめんどくさくなったりします。

これは、脳が熱を発生しないように、脳自身が自分の機能を一時的に制限をかけている状態とも言えます。

 

ここで、必要なのは、《冷やす事》なのですが、 この "冷やし方" がポイントになります。

空間の温度を下げて、頭の周りの空気を冷やす事で、脳の温度を下げる。

これは、先ほどの【空冷式】という方式です。

 

もちろん、暑い場所であれば、日陰や室内といった、涼しい場所に移動するのは、まず大切な事です。

ただし、脳そのものを冷やすには、少し時間がかかります。

高熱時や意識が朦朧(もうろう)としているときなどは、いち早く冷してあげなくてはいけません。

 

その時には、先ほどの【水冷式】のほうが効率が良いです。

 

頭に水をかける?

 

バケツに頭ごと入れる?

 

確かに、水冷式です。

 

ただ、これも、脳からすると、実は【空冷式にちょっぴりり水冷式を加えた】方式なんですね。

というのも、脳はとても繊細な器官なので、手厚く守られています。

 

まず、脳の周りには、何層もの膜があり、その膜の間には【脳脊髄液】とよばれる液体が存在し、その外側に頭蓋骨があって、筋肉があり頭皮になって髪の毛があります。

 

ですので、直接頭に水をかけても、脳に直接届くまでには、様々な壁があるのですね。

ただし、手っ取り早さでいえば、この方式なのかもしれませんが・・・

 

脳に直接的に関与するのは、【血液】になります。

脳も一つの器官ですので、血液から栄養をもらいます。 ですので、脳の内部には血管があり、そこに血液が流れています。

なので、この脳へ行く血液そのものを冷してあげることで、脳を直接的にしかも効率よく冷やすことができます。

 

脳を水冷式に冷やす方法とは・・・??

 

 

ここまで、だいぶ回りくどく書いてきましたが、

 

【氷枕、アイスノン】

 

結局のところ、これです。

 

これも、"冷えピタのように"おでこ(額)を冷やすよりは、頭の後ろ、首と頭の境目あたりを冷やした方が良いです。

 

心臓から出て首を通過して脳に入る血管が通る場所なので、首の後ろあたりを冷して、脳に入る血液を冷してあげる事が大切になります。

急激に体温を下げなければならない場合、 脇の下、股関節の前側、首の横といった、太い血管がある部分を冷やす事もあります。

 

ここまで、脳が熱に弱い事、 そして、熱に敏感な事、その脳の冷やし方、 について書いてみました。

ただ、これは一般論といえば一般論なので、ここからが、本題なのですが、長くなりましたので、一旦 休憩しようと思います。

 

熱に弱くて敏感な『脳』

 

最後に、

要するに、暑いは暑いけど、その暑いと感じているのは、熱に弱く敏感な【脳くん】であって、 別に身体自体はそんなに熱く思っていないという事もあります。

暑い暑いといって、エアコンで空気ばかりを冷やして、脳くんを基準に温度設定していると、体を冷やし過ぎているという事になります。

ですので、寝るときなどは、氷枕、アイスノンで脳を水冷式に冷やしてみると、体感温度が変わってきますので、そこまで空気の温度を下げなくてもよくなることがあります。

温度管理、体温調節に関しては、今の時期、かなりデリケートな問題ですので、あくまでも、無理をせずに行ってください。

 

最後の最後に、

寝ているときは、良いとして、日中、活動しているときは、氷枕を首に当ててるのは無理ですし、 それでも、最近は首元を冷やすグッズも多くみられるようになってきました。

そういったグッズを使うのも大切ですが、 ご自身の身体に備わった、自然水冷装置をフル活動させる事も大切です。

この自分自身の身体にある自然水冷装置に関してが、本題だったのですが、 また次回にさせてください。

 

最後の最後の最後に、

毎度になりますが、ここまで根気よく読んで下さった方、本当に有難うございます。

 

 

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