五十肩/肩・腕の痛み/手があがらない 【続編】

先行きが見えない不安が少しでも和らげる事ができたら

 

前回のブログ記事『五十肩/肩・腕の痛み/手があがらない』 の続きとして書いてみたいと思います。

前回の記事では、肩関節に起こる症状の要因となるのが、『動かせる範囲と動かす回数』 という、

大枠で捉えたところをご説明させて頂きました。

原因がよくわからない、先行きが不透明な痛みほど、不安なものはないですよね。

 

今回はもう少し的を絞ってお伝えすることで、今現在、お悩みの方、そして、周囲にお困りの方がおられるときに、

 

その痛みや症状に伴う、『不安』を少しでも、和らげることが出来たら良いなと思います。

 

動かすための筋肉と、支えるための筋肉

 

筋肉には、

①動かすための筋肉

②支えるための筋肉

があります。

 

動かすための筋肉を 『アウターマッスル』 とか、『動作筋』 とも呼びます。

支えるための筋肉を 『インナーマッスル』 とか、『姿勢(維持)筋』 とも呼びます。

 

そして、肩関節は、関節の形状の特徴から、関節の支えと、運動の両面で筋肉に頼る所がほかの関節よりも割合が多いです。

 

どんな特徴かと言うと・・・・

 

『ぶらさがっている』

 

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肩関節の構成は

①肋骨(ろっこつ) ②鎖骨(さこつ) ③胸骨(きょうこつ) ④肩甲骨(けんこうこつ) ⑤上腕骨(じょうわんこつ)

 

・肋骨(ろっこつ) の 上に、肩甲骨(けんこうこつ) が ‟乗っていて”

・その肩甲骨(けんこうこつ) は、 鎖骨に”ぶら下がっている”状態

・そして、腕と言われる、上腕骨(じょうわんこつ)も肩甲骨(けんこうこつ)から‟ぶら下がっている”状態

 

‟ぶら下がっている”ものが、落ちないようにする為には、上から何かしらで‟引っ張り上げて”いないといけないですよね。

 

引っ張り上げてあげる事で、関節の形状を保つことが出来ます。

 

しつこい様ですが、引っ張り上げている事で、関節としての形状を保っているということは、

何もなければ、重力と共に下に落ちてしまいます。

 

その引っ張り上げる役割を担っているのが、靭帯(じんたい)であり、筋肉です。

 

そして、関節の形状を保つ為の役割を果たす筋肉を、『支える筋肉』=『インナーマッスル』 と呼びます。

 

肩関節を支える筋肉も複数個あり、相称して『ローテーターカフ/回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)』と呼びます。

 

その中でも、引っ張り上げる役割や、肩関節の痛みの原因となる、重要な筋肉を一つ取り上げて説明します。

 

棘上筋(きょくじょうきん):獲物を捕らえた、釣り竿(釣り糸)のイメージです

 

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腕を肩甲骨から落ちないように、引っ張り上げている筋肉の一つである

『棘上筋(きょくじょうきん)』です。

イメージですと、釣り竿や釣り糸のように、しなりながら、腕を支えて、引っ張っている感じです。

 

関節の形状保持の為に、上腕骨を引っ張り上げている役割と一緒に、

腕を動かす時には、上腕骨を肩甲骨に”引き付ける”役割もします。

則ち、関節の運動軸を作っています。

 

関節の運動の主体となる、腕を持ち上げる役割をするのは、

『三角筋(さんかくきん)』 と呼ばれる筋肉です。

この筋肉は、動かすための筋肉 ですので、『アウターマッスル』 と呼ばれます。

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関節の運動:::腕を動かすという運動の時には、このインナーマッスルとアウターマッスルの協調が大切になります。

 

インナーマッスルが、関節を引き付けて、軸を作り、

アウターマッスルが、関節の動きを作る

 

この協調です。

 

それぞれに適した役割を、タイミングよく果たすことが大切です。

 

支え続けるのも限界があります

 

筋肉の状態は、ゴムの状態として例えでお伝えすることがあります。

ただし、ゴムと違うのは、血液が通っていて、その血液によって、栄養が運ばれるので、

血液の流れがあるうちには、回復出来るという事です。

 

血液の流れを止めない為には、筋肉を動かしてポンプの機能を働かせてあげる事が大切です。

 

もし、関節運動(腕を動かす)をほとんどせずに、棘上筋へ血液の供給が無くなってしまったら、

腕を引っ張っている棘上筋は、ずーっと引っ張られているゴムです。

だんだんと、ゴムの張力も低くなってきて、張りのないゴムのようになってきます。

 

筋肉の繊維が伸ばされ過ぎてしまうと、(細かく言うと、伸ばされ捻じられている)、血液の流れもさらに悪くなります。

 

筋繊維への血液供給が滞ると、組織の回復や新陳代謝が落ち、組織が弱くなってきます。

 

すると・・・微細な筋繊維の断裂が起きます。

 

組織の断裂、損傷が起きると、次に起こるのは、その組織修復の為の『炎症反応』です。

 

そして、その筋繊維が弱くなった状態で関節を動かすと、筋肉だけでなく、その周辺の靭帯や、クッションの役割の滑液包などにも、炎症が起こる事があります。

 

この状態が

 

『肩関節周囲炎』 と呼ばれ、じっとしていても、痛みを感じたり、角度によって鋭い痛みを感じたりします。

関節運動は、まだ可能な事もあります。

 

筋繊維の弱化が起きているという事は、関節の位置の保持も出来なくなってきます。

これが、所謂、関節のズレ、歪みということになります。

 

炎症が一応収まっても、関節のズレがあると、その関節の状態で、また動かそうとすると、

筋肉にまた負担がかかり、また、炎症・・・・炎症がたびたび起きてしまうこともあるようです。

 

 

そして、筋繊維が弱ってしまっている為に、関節の固定力が弱まってしまっていることに対して、身体が防御反応を起こします。

動かすための筋肉:アウターマッスルが、関節の固定の役割を代わりに行うようになると、

必要以上に、肩こりを感じたり、腕の重さを感じたりします。

 

そして、筋繊維の弱さを、補うために、その筋繊維の中に、カルシウムの石灰を沈着させてしまう事があります。

 

これが、『石灰沈着性肩関節炎』 所謂 、『凍結肩』 『フローズンショルダー』 と呼ばれます。

 

これは、激痛が伴うようです。 

 

この『肩関節周囲炎』 や 『石灰沈着性肩関節炎』 のように、じっとしていても痛みがある状態の時には、

ひとまず、その肩関節にかかる負担を減らす事を第一に考えます。

 

「三角巾で腕を吊る」

 

 

「肘置きのようなモノで、腕の重りを免荷する」

 

こうすることで、少し痛みの軽減につながるかと思います。

 

結果がある所には、そのプロセス・経過・原因も必ずあります。

 

ここまで、細かく説明してきましたが、

棘上筋、一つだけ取り上げても、これくらい膨大な量になります。

というより、原因を可能性も含めてお話しするのであれば、まだまだあります。

 

そして、今回お伝えした事のように、結果として、筋肉に症状が出ているケースでも、

その原因が筋肉にないことも、数多くあります。

 

筋肉・骨格としった、身体を支える構造体の問題なのか、

 

筋肉や骨格に影響を及ぼす、神経や内臓の問題なのか、

 

もしくは、自分でも気が付いていない、動作の癖や習慣によるものなのか、

 

そして、癖や習慣は、動作だけでなく、感情や思考にも傾向があり、それらが体に影響を及ぼすこともあります。

 

こういったものを一つ一つ紐解いていくことで、必ず解決の糸口が開けるようになっていきます。

 

肩関節周囲のことで、お悩みの方、お力になれる事があると思います!

 

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とりつかせいプラクティス.整骨院   院長  塚田 明樹