長く自立した生活を続けよう!整骨院で受ける介護予防サービスとは

 


生きている以上、人はいずれ高齢者となるときが必ずやってきます。そんなときにまず問題となるのが自立した生活ができるかどうかです。判断能力や身体能力が徐々に低下していくことで、一人では日常生活がままならなくなってしまうこともあります。そんな方のために介護予防サービスというものが存在しています。今回は介護予防サービスについて、整骨院で受けられる内容も交えてご紹介いたします。

1.介護予防とは

介護予防とは国が導入した介護制度のことです。現在少子高齢化社会と言われており、高齢者の数は年々増え続けていく一方となっています。人間誰しもが生きていくことで高齢となり、そのうち自分だけでは歩くことや排泄などが満足にできず、介護が必要な状態になっていくこともあり得ます。

そのような現状を踏まえた上で、65歳以上の高齢者が要介護状態になることを極力遅くするため、そしてすでに要介護状態の高齢者に対しては悪化を食い止めて改善に向かわせることを目的とした制度です。予防が目的なので、介護予防の対象となるのは65歳以上の高齢者の中でも、健康で自立している状態の方と、要介護度1〜2の方となります。

実際に行われている取り組みの一つが「食生活の見直し」です。老化によって顎の力が弱まることで偏食になりがちですので、正しい食生活へと導き、栄養面の改善を行います。そして「運動能力低下の防止」です。身体能力が低下してしまうことで運動不足となり、徐々に運動能力が失われていきますので、それを防ぐためにリハビリや体操、レクリエーションを生活に取り入れることで維持を図るのです。そのほかにも咀嚼をしっかりして唾液の分泌を促し、会話などで自然な表情を多く作ることによって口腔機能を向上させます。

2.介護予防サービスの種類

介護予防サービスにはいくつかの種類が存在しており、それぞれで内容が異なります。

2-1.介護予防サービス

住み続けてきたなじみのある環境で、これまでのように自立した生活を続けられることを目的としたサービスです。基本的には在宅での生活支援となります。対象となるのは要介護度1〜2の高齢者で、ケアマネージャーと一緒に作成するケアプランという介護サービス計画書をもとにプログラムを行っていくこととなります。

「介護予防通所介護」「介護予防通所リハビリテーション」「介護予防訪問介護」の3つのサービスをメインに行われます。「介護予防通所介護」では、デイサービスセンターへと足を運んでもらい、施設内で食事や排泄などの日常生活を送る上で必要となる行動の支援を受けます。体操運動も行い、心肺機能の向上も図るのです。

2-2.地域支援型予防サービス

各地域にお住まいの高齢者の中で、要介護や要支援にはまだなっていない健康な65歳以上の方が対象となるサービスです。現状を少しでも維持しながら、この先も介護を受けることなく自立して健やかな生活を送れるように、要介護度が上がることを少しでも遅らせるためのサービスなのです。

地域支援型の予防サービスは、「介護予防ケアマネジメント」と呼ばれる対象者の異なる2種類があります。一つは「介護予防特定高齢者施策」です。これは特定高齢者と呼ばれる、今後において要支援または要介護になりうるであろうと判断された高齢者を対象にしています。訪問型と通所型があり、訪問型であればヘルパーが自宅に訪問し生活指導などを行います。通所型の場合には、自ら足を運び、保健所などのさまざまな公共団体による講義を受けます。

もう一つが「介護予防一般高齢者施策」です。こちらは健康な方も含む65歳以上のすべての高齢者を対象としています。セミナーや講演会、講座などのさまざまな介護支援活動の支援によって、介護予防の普及と啓発を推進しています。

2-3.地域密着型予防サービス

目的は上記の介護予防サービスと同じですが、お住まいの地区町村によっては実施していないところがあります。大きな特徴の一つが「利用できるのはその地域にお住まいの高齢者のみ」という点です。たとえ隣町であっても、実施地域に住んでいなければ受けることができません。こちらも上記と同様に、要介護1〜2の高齢者が対象で、ケアマネージャーと共に作成するケアプランに沿ってサービスを受けることになります。

地域密着型予防サービスでは、「介護予防小規模多機能型居宅介護」と「介護予防認知症対応型サービス」の2種類があります。「介護予防小規模多機能型居宅介護」では日帰りでの通所サービスを軸としながら、食事や排泄、掃除や洗濯、調理など自立する上で不可欠となる行動について機能訓練や相談に対するアドバイスを受けられます。「介護予防認知症対応型サービス」ではその名の通り、認知症をすでに発症している方を対象に、健康管理やリハビリなどの日常生活に欠かせない行動をサポートします。

3.整骨院で受ける介護予防サービスとは

整骨院では介護予防事業を行っている場合があります。地域によって実施していない場合もありますので、全国どこでも必ずというわけではありません。実施内容の一例として、運動機能の向上事業が挙げられます。これは対象の方一人ひとりに対して、個人に合った運動メニューを定め、それに沿ったプログラムに取り組むことで運動能力の低下を防止し、自立した生活を送りやすくします。

地域によっては歩いて通える範囲にある整骨院でサービスを受けられる場合がありますので、事前にお住まいの市区町村の窓口で確認をしてみるとよいでしょう。

4.整骨院でケアプランの作成はできる?

整骨院によっては、介護予防サービスを始めるときに作成するケアプランという計画書を作るお手伝いをしてもらうことが可能です。ケアマネジャーかつ柔道整復師の資格を有しているスタッフがいる場合になりますが、専門家として運動に対する正しい知識と経験をもとに対象の方に合ったプランを組み上げます。ケアマネジャーと柔道整復師の両面から総合的に計画することで、無理もなく効果的な計画となります。

5.まとめ

高齢になるまでは当たり前にできていたことが徐々にできなくなっていくので、介護予防という取り組みは非常に重要なものです。介護を必要としない自由な生活を維持するため、整骨院を利用してケアプランに沿ったプログラムを行い、運動機能の低下を遅らせましょう。介護予防サービスでの施術をご希望の方は「とりつかせいプラクティス.整骨院」にまずはお気軽にご相談ください。