意外と違いが多い!整体と整骨院は何が違う?

 


肩や腰の痛みや、骨折や捻挫、打撲など身体の痛みを改善するために行く場所として、整体と整骨院がありますが、実は違いがあることをご存じでしょうか? 通う目的に応じてどちらかを選択しなければなりません。今回は整体と整骨院の違いについてご紹介いたします。

1. 整体とは

整体というのは、骨盤や背骨などの身体の軸となる部位のズレを矯正することによって、筋肉に蓄積された疲労やコリをほぐして全体としてのバランスを整えることを目的としています。骨のズレだけでなく、血流の改善も目的としています。特徴としては、患者の方が訴える自己申告があった部位に対してだけ施術を行うわけではなく、まずは全身の状態をしっかりとチェックした上で問題があると思われる箇所に対して施術を行うため、自覚がない部分に関しても改善が見込まれるのです。

日本では昭和初期の頃から徐々に発展し、現代に至るまで続いている民間療法の一つです。種類も多岐にわたり存在しており、その技術や考え方もさまざまあるというのが特徴です。整体師によって施術が行われることになりますが、現在は特に規制がないため資格を取得する必要がありません。つまり整体師を名乗ることは誰にでも可能ということになります。

街中にある整体院で行っている施術は有資格者によるものではありませんが、整体のプロフェッショナルという考え方ができます。人体についての知識を持ち、技術を研鑽して施術をすることによって疲労やコリの解消が見込まれるのです。

2. 整骨院とは

整骨院というのは江戸時代から伝わる伝統医療の一つです。実は整骨院というのはあくまでも通称で、正式名称は「施術所」と称されることは、あまり知られてはいないのではないでしょうか。

施術の対象となるのは捻挫や打撲などの骨にまつわる症状で、専門的な知識と確かな手技によって解消へと導きます。現在では打撲や捻挫、骨折などで、慢性的ではない新鮮な状態の症状に対してのみ施術を行うということが定義されています。そのため事故による後遺症や、解消の見込みのない継続的な症状においては施術を行うことができません。

特徴の一つとして、外科的な手術や投薬をせずに、あくまでも施術だけを行うことで症状の解消を目指すというところが医療と異なります。ただし、骨折や脱臼などレントゲンによって骨の状態を把握しなければならない症状においては、医師による診察と同意が必要となりますので、整骨院だけでは完結ができません。

施術の中には健康保険の適用が可能なケースがありますので、無資格者では施術ができないと定められています。整骨院での施術を行うためには人体を扱う職業として「柔道整復師」という国家資格が必要となりますので、国家資格ではない整体師とは大きく異なる部分です。

3. 整骨院は柔道整復師による施術である

整体と整骨院における大きな特徴として「整骨院は柔道整復師が施術を行う」ということが挙げられます。整体と異なり治療を行うため資格を有していることが義務付けられているというわけです。

そもそも柔道整復師が何かということですが、その昔、敵を倒すための「殺法」とすべての人間を活かすための「活法」という技法が存在していました。時を重ねる中で殺法は「柔道」へ変化し、活法は「柔道整復術」へと進化を遂げたのでした。その柔道整復術を行う知識や技術を有している者を「柔道整復師」と呼ぶようになったのです。

柔道整復師は主に以下の3つの治療法を駆使して施術を行います。

3-1.整復法

骨を元の位置へと戻すために操作する技術です。脱臼のように関節がはずれてしまった場合に用いられます。

3-2.固定法

包帯や三角巾、副木を用いて対象の箇所を固定するための技術です。脱臼や骨折など固定しておかなければならない症状の際に使われます。

3-3.後療法

損傷してしまっている患部の組織を回復させる技術です。物理、運動、手技の3つの治療法があります。

柔道整復師の資格をお持ちでしたら、整骨院だけでなくスポーツトレーナーや介護施設など活躍の場がいくつも用意されています。これも知識と技術をしっかりと持ち合わせている国家資格だからこそ、安心して施術をお任せできるのではないでしょうか。

4.まとめ

整体の場合にはあくまでも身体のバランスや軸を正しい状態にすることによって全体を改善するというものですので、痛みを取り除くことは目的としていません。保険適用となるような施術も行っておりませんので、ケガなどに起因する痛みを解消したいという場合には整体は向いていないというわけです。

近年ではアロマなどのリラクゼーション効果のあるマッサージを提供している整体院も増えてきています。身体の調子を整えることで気持ちも向上しますし、ちょっとした非日常感も感じられることから仕事など日々の生活でたまってしまったストレスの解消にうってつけではないでしょうか。

一方、整骨院は柔道整復師によって主に骨にまつわる痛みなどの症状を解消するところです。施術をする方が資格を有しているのか、健康保険の適用対象などの違いがあります。身体全体のコリや疲労回復を目的とするのであれば整体が向いていますし、骨折や捻挫、打撲などの痛みを伴う急性のケガの場合には整骨院でなければなりません。

捻挫や打撲などの痛みでお悩みでしたら、「とりつかせいプラクティス.整骨院」にお越しください。柔道整復師による施術で痛みを解消いたします。