腱鞘炎は悪化するとどうなる?整骨院で腱鞘炎を改善する方法とは


日常生活において「手」は酷使されています。文字を書いたりデスクワークをしたり、特に手や指を使う人にとってよく起こる症状の一つに腱鞘炎(けんしょうえん)があります。腱鞘炎は、実は更年期以降の女性や妊婦の方に多く見られるともいわれており、一度炎症を起こすと治りにくい傾向にあります。この記事では、腱鞘炎の改善方法や予防方法についてご紹介します。

1.腱鞘炎の原因

腱鞘炎は手や指を頻繁に使用する方に見られる症状です。指は骨と筋肉をつなぐ「腱」によって思い通りに動くようになっています。しかし、頻繁に使用することによって炎症が起こり、満足に指が動かせなくなる症状のことを腱鞘炎となります。

手をグーパーする際に、指がカクンと不自然な動きになり、ペンなどを持って字を書くときに痛みを発する場合は、腱鞘炎になっている可能性が高いです。この症状は、指をよく使う方に多く見られ、パソコンをよく使用する方や文字を書くことが多い方、ピアニストなどがなりやすいといわれています。

また、女性に多い症状としても知られており、女性ホルモンの影響があると考えられています。さらに、糖尿病の方は血液がうまく循環されないことや、何らかの炎症を起こすと治りづらくなることから、症状が現れやすいといわれています。

2.腱鞘炎の種類

指が動かしにくくなったことを一言で「腱鞘炎」と表しますが、実際にはさまざまな種類が存在しています。ここでは、誰しもが起こりやすい腱鞘炎の種類をご紹介します。

2-1.ドケルバン病

腱鞘は指にあることはご存じでしょうか。腱鞘と腱がぶつかり合うことで炎症を起こし、痛みや違和感を生じやすくなります。腱鞘は指だけではなく、親指がある手首側にも存在します。この部分が炎症を起こすことで手首の痛みを感じ炎症による腫れが起こることがあります。

この症状を「ドケルバン病」と呼び、手首を反らして動かすだけで痛みを感じるようになります。ドケルバン病には簡単なセルフチェック方法があります。親指を他の指で押さえながら手の下方向に下げたときに、手首に痛みを感じたら炎症を起こしている可能性があります。

現代ではスマートフォンの使用が原因で起こるともいわれており、「スマホ腱鞘炎」と呼ばれることも増えました。

2-2.ばね指

手の指をグーパーした際に、指が「カクン」としながら動く「ばね指」と呼ばれる症状が起こります。ばね指は通常の腱鞘炎が進行した場合に起こります。炎症が長期間に渡ると、腱鞘部分が厚くなったり硬くなったりします。その結果、腱が通る道が狭まってしまい、さらに炎症を起こして腫れてしまうのです。この腫れた部分が引っかかり、指が上手に動かなくなったものをばね指といいます。

3.腱鞘炎の改善方法

腱鞘炎は通常であれば、しばらく手を安静にすることで治すことができます。しかし、職業柄どうしても毎日手を使用する場合は、完治することなく悪化していく恐れがあります。軽度の腱鞘炎であれば、市販薬を使用して様子を見るのも考え方の一つです。

腱鞘炎の薬は、痛みを抑える役割があります。皮膚に塗るタイプのものと、飲み薬があるので症状に合わせて使用してください。

3-1.腱鞘炎が悪化している場合は病院を受診する

腱鞘炎を放置していても、今まで通り手や指を駆使するのであれば完治することは難しいでしょう。放っておくとさらに腱鞘が厚くなり、ばね指になる原因を作ります。しっかり完治させて、指をスムーズに動かすためには、病院での診察と治療が必要です。

病院での治療は、湿布などを利用し、ギプスで固定して使い過ぎない対策を行います。また、炎症がひどいようならステロイド注射を利用した治療も行われます。治療が何ヶ月しても改善されない場合は、手術を行う必要があります。

以下のような症状が見られる場合は、病院で診察を受けましょう。

1.2週間以上痛みが続いている
2.痛みが手全体に広がっている
3.痙攣するほどの痛みが起こる
4.手指を曲げ伸ばししなくても痛みを生じる
5.市販薬を1週間服用しても改善しない


整形外科での診断も可能ですが、整骨院でも治療することが可能です。筋肉調整から関節調整などの治療を行います。

4.腱鞘炎を予防するには

炎症を起こさないようにするために、日常生活における手の使用を工夫する必要があります。

4-1.パソコンやスマートフォン操作の工夫
パソコンやスマートフォンを連続して操作するのではなく、時折休憩をはさみましょう。休憩中は簡単なマッサージやストレッチを行い、長時間の作業を控えることをおすすめします。キーボードを利用する際も、クッションを置くことで手首の負担を軽減させることができます。また、スマートフォンも片手の操作は手首に負担がかかるため、両手での操作を行うなどの工夫が必要です。手にかかる負担が偏らないように、持ち手を変えるなどしましょう。

4-2.子育ての工夫
子どもの抱っこやおむつ替えなどは、手首の負担を軽減できる姿勢などを取り入れることをおすすめします。子育てをする際は手首や指をよく使わなければなりませんので、家族で役割分担するなどして、負担を減らしてもらう配慮が必要です。

5.まとめ

腱鞘炎は手や指をよく使う方に起こる症状です。放っておくと症状が進行し、「ばね指」になる場合もあります。適度に休憩をはさみ、負担がかからないよう工夫していきましょう。

「とりつかせいプラクティス.整骨院」では、腱鞘炎の治療も行っています。手の炎症によって満足に手を動かせず、違和感が解消されずに生活に支障が出ている方は、どうぞお気軽にご相談ください。