頭痛 と 顎/噛み合わせの関係

頭痛 と 顎/噛み合わせ の関係

 

頭痛 には 様々な要因があります。 だからこそ、お悩みの方も多くいると思います。

頭痛の問題を考える時に、避けられない部分に、『顎関節と噛み合わせ』という部分があります。

 

実際の施術では、どのような部分を調整し、どのような変化を狙うかという部分で、整体で頭の痛みにどう向き合うかというところをお話ししようと思いましたが、少し話の方向がずれてしまいました。

主に、顎の関節の役割に焦点が当たった文章です。

 

もし、ご興味がありましたら、読み進めていただけたらと思います。

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一人乗りのボート と 大艦艇

 

身体に起こる現象のなかで、いわゆる、不調と呼ばれるもの。

不調の定義は明確ではないかもしれませんが、

ここでは、その人が不快に感じる感覚が突発的もしくは連続的に感じられている状態。としましょう。

 

不調の中でも、【痛み】というものは、どうにか早く回避したいモノだと思います。

広く言えば、不調全般に言える事ですが、

 

【痛み】が起こる時は、生命活動を継続中の体内で、本来起こらないはずの"変化"が起き、生命維持という観点において、その変化は継続しないほうが良いという判断がされ警告として、示されます。

 

人の体は、一人乗りのボートにように、誰か一人が全ての役割を担って動いてるものではなく、

大艦艇のように、細かな役割をそれぞれの担当が担いながら、総合的な判断や指揮系統を船長が行うことで動きます。

各部署であらゆる変化や問題は常に発生しています。 船長に報告しておかないといけない問題は、とりわけ重要です。

船長はその問題を知らなければ、現状を変える必要さえ感じずに、今の航海を続けるでしょう。

 

ただ、各部署から報告される問題が、今の現状を変える必要性があると感じたならば、

進路を変える、

速度を落とす、

もしくは、一旦港へ寄り、船を止める。

 

という判断を下さないといけない事になります。

 

要報告事案

 

 

体の中で発生する"変化"が、要報告事案の"問題"と判断され、"痛み"として感じた。

それでは、船長、如何しましょう??  

 

①"気のせい"ということでそのまま進む

②減速して様子を見る

③止まって休む

④進路を変更する

 

①〜③は、現状の継続もしくは停止。スピードの変化

④は、方向、方法の変化

 

身体の事に変換すると、

 

①〜③は休養や行動量の調整

④は、使い方の変更

となります。

 

『休みましょう、減らしましょう』は、なんとなく分かる

『使い方を変えましょう』は、分かるけど、なかなか変えられない事の方が多いかもしれません。

 

身体の使い方は、これまで様々な経験を踏まえながら構築された、自分自身の結晶とも言えるものです。

そう簡単に変えられるものでもないかもしれません。

 

というより、 その使い方は、一方ではデメリットかもしれないけれど、 一方でメリットがあるから、現在そうなっているということも言えます。

 

なので、そう簡単に変えられない事情もあります。

特に、普段からあまり意識していないけれど、生活の中で、とても重要な部分があります。

その部分は、使う頻度も多い事に加えて、そもそも表向きにも重要な役割なのに、裏方としてもなかなか、重要な部分です。

 

『顎(あご)』

 

食べる(咀嚼する)、話す、表情と、表面的にも日々使わない事がない所です。

ただ、極論を言うと、

咀嚼しなくても水を飲めれば、

話さなくても呼吸が制限されなければ、

表情を仮に変えなくても、2日くらいは問題ないと思います。

 

ただ、

立てない、考えられない、脳に栄養がいかない。 となると、

 

これは大変です。

 

・・・? 顎(あご)と、関係あります??

 

姿勢、運動、思考、脳の栄養 といった、生きている上でとても大切な活動に『顎(あご)』は関係しています。

 

顎の役割

 

 

細かい話にはなりますが、 顎関節は、ある意味、頭(脳)の循環における、ポンプの役割をしていたり、 構造体として、上下の噛み合わせがあるので、姿勢が安定します。

(片方の奥歯だけ割箸を加えた状態で片足立ちとかしてもらえればわかりやすいかもしれません)

 

運動選手でガムを噛みながらプレーをする方、 歯をインプラント矯正している方も多数います。

 

全ての方が、能力の向上を目的としているかは、定かではありませんが、一定の効果があるのではないでしょうか。

鼻詰まりのある方や、首の疲れやすい方などは、 前歯(左右の歯列の中心の2本) と その隣の歯 計4本を意識的に接地させる (爪楊枝などを軽く噛んでもいいかもしれません) ことで、少し首の後ろが軽くなったり、鼻が少し通るかもしれません。(全てとは言いません)

 

様々なところで、噛み合わせや顎との関係性がある事は、もうご存知の方もいると思います。

ただ、顎が多少歪んだからといって、すぐに立てなくなるとか、考えられなくなる事はまずないと思います。

 

『使い方』を、すぐには変えられないように、一度獲得した『使い方』は、すぐには変わりません。

 

すぐに変わらない事は、問題が大問題として表在化する事を遅らせ、防ぎます。

 

この、遅らせ、防ぐ事が、小さな問題を積み上げ、複雑化させる要因にもなります。

 

親不知を含め、左右上下合わせると32本の歯が上顎骨と下顎骨に収まり、それぞれが、噛み合わせという適切な位置関係において存在し、 下顎骨と側頭骨によって顎関節が形成され、その中に関節円板というクッションを挟みながら、開口、閉口、左右、前後、擦り合わせ(キリンとか馬の食べ方のように上下の顎をずらしながら動かす運動) を、行います。

 

しかも、上下の歯列に定位置が存在するわけでもなく、姿勢同様に、独楽(こま)がバランスを取るように、揺れながら調節しています。

 

顎 は 何を調節している?

 

顎は何を調節しているのか?

 

脳の位置です。

(ひとつの役割として)

この脳の位置の調節という役割を担うからこそ、多少の変化や問題に耐える仕組みになっています。

そんな、頑張り屋さんの顎だからこそ、問題が山積みになってしまった時には、すこし問題を一つ一つ噛み砕いて整えてあげる必要があります。

身体の中の、頑張り屋さんは顎だけではありませんが、 顎の周辺が痛い、朝起きると、顎が疲れている、 頭痛がある、耳鳴りがするといったことが、 日常で起こっていたら、それは、頑張り屋さんの顎からの、『助けて』のシグナルかもしれません。

 

是非、そのシグナル・メッセージに気づいてあげてくださいね。

 

顎や歯と身体の関係性は、奥が深いです。

だからこそ、こんなにも、長く着地点が不明瞭な文章になってしまいました。

 

ここまで、辿り着いて頂いた方の、貴重なお時間分の価値を感じていただけたら幸いです。