“あたま”の整体≒頭蓋骨調整 の目的

当院で提供している、Re;balance整体の中の一部に、 頭部に触れさせて頂き、頭の骨の歪み等を調整する『頭蓋骨調整』というものがあります。

表向き、「頭の骨の歪みを整える」や「あたまの呼吸を調整しています」と説明する事が多いですが、

 

結果として、《脳脊髄液(のうせきずいえき)》の循環を整える という事が、本来の目的になります。

今回は、その《脳脊髄液》に関して、少し書いてみましたので、是非参考にしていただければと思います。

 

 血液の循環 と同じくらい重要 脳脊髄液の循環

 

 

"結果として"脳脊髄液の循環がスムーズに行われることで、それまで、硬くなってた関節や筋肉の緊張が緩まる。

ということは、経験上理解できます。

そして、それは、専門的な知識の有無にかかわらず、 頭が重い状態や、締め付けられるような頭の痛みが、緩和されることで、気持ちがホッと落ち着いたり、 その頭重感の影響で硬くなっていた筋肉などが緩むというのは、少しイメージできるのではないでしょうか?

 

ただ、これも正確な客観的事実かと言われると、 脳脊髄液の循環の有無を映像や数値で確認したわけではないし、 その他の要因で筋肉や関節の緊張が緩和した可能性も排除はできません。

 

身体には体液とよばれるものが、約70%あり、それらは常に循環して身体中を巡っています。

体液は、細胞の中のもの(細胞内液)と、細胞の外のもの(細胞外液)とがあり、 細胞外液の中に、馴染のある、血液やリンパ液というものがあります。

血液やリンパ液といったものは、生命活動に必要な酸素や栄養を運んだり、細胞から排出される不要物(老廃物)を運んだりと、重要な役割があります。

何かを運ぶ役割であるなら、止まっては困りますよね。

なので、基本的には、止まらず、循環しています。

 

この循環が停滞すると、浮腫が起きたり、筋肉の凝りが発生したりまします。

この辺りは、もう常識に近いかもしれません。

血液やリンパ液の仲間で、細胞外液として分類される、 《脳脊髄液(のうせきずいえき)》 というものもあります。

 

これは、頭蓋骨と呼ばれる頭や顔の骨と背骨の中にある脳や脊髄の周りを流れる液体です。

脳脊髄液の役割としては、 脳や脊髄は、柔らかい豆腐のようなものなので、 それらを外部の衝撃から守る為であったり、 脳や脊髄から排出される不要物の静脈系への排出、 などの機能があります。

このように、体が生命活動を営む際に発生する老廃物、不要物を体外に排出する際に、血液、リンパ液、そして脳脊髄液が活躍します。

 

 

脳脊髄液の時代到来!?

 

あまり馴染のない、脳脊髄液がこの度、少し脚光を浴びたようです。 (今までも既に脚光は浴びていたのでしょうが・・・)

今回は、ネットニュースになってしました!(笑) なんとも現代っぽいですが、汎用性のあるネットニュースに掲載されっということは、これからテレビ番組で取り上げられたりする可能性もあります。

健康番組の影響力はなかなかのものです。

真実かそうでないかは別として、御自身の健康対して関心がある方々にとってはすごく影響すると思います。

少し話はそれましが、今回科学雑誌『サイエンス』に掲載されたとのことを拝見しました。

 

(以下引用) 『サイエンス』誌に2019年10月31日付で掲載  されたようです。

内容は、所謂、〝深い眠り〟と言われる、『ノンレム睡眠』時に、脳内毒素が除去されていた(マウス実験)ということです。 脳内毒素とは、アルツハイマー病などで、問題とさる、βアミロイド等。 そして、この深い眠りのノンレム睡眠時で起こる脳内毒素の除去には、《脳脊髄液》の循環が関与しているとのこと。

 

要するに、脳液髄液の脳周囲の循環が、脳内の不要物である、脳内毒素の排毒に直接的に関与するということです。

更に、要するに、脳脊髄液の循環は健康にとって大事!! ということが、著名な科学雑誌に掲載されたということです。

 

これまでの、経験上の理解が、ある程度の範囲で、立証されたという事実です。

これから、医学の世界は 《脳を洗い流す、脳脊髄液の量を増やす》という治療方針の元で、そういった薬の開発に向かうということです。

 

血液も含めた、体液の循環で大切なのが、 適切な 《量》 と 《質》 と 《循環》 です。

 

量だけたくさんあっても、必要な部分に巡らなければ意味がありません。

 

脳脊髄液の生産は、脳室や脳内の脈絡叢と呼ばれるところから産生され、 一次呼吸とよばれる脳の呼吸によって循環されます。

一次呼吸とは、まだ赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時に、羊水の中で行う呼吸です。

この一次呼吸は、特に頭の骨動きで顕著に分かります。

生まれてすぐの赤ちゃんは頭が目で見ても動くぐらい呼吸活動をしています。

成人になるとは赤ちゃんのよう目で見てわかるようには動きませんが、一時呼吸に合わせて頭の骨が動いています。

 

そのことで、脳脊髄液が循環しています。 (実際には骨の内側にある、膜が動くことによって循環が行われています。)

なので、頭の骨≒頭蓋骨 を、一次呼吸のリズムを回復させるように整える事は、体にとって、少なからず悪いことではないことになります。

 

睡眠不足や、ストレスによる、日常の精神活動の抑制、様々なシチュエーションによる我慢、不良姿勢が長時間に及ぶなどが、継続されると、脳へのストレスとなり、それが脳の一次呼吸活動、即ち、脳脊髄液の循環を妨げる要因となります。

 

脳脊髄液の循環の滞りは、 直接的に、頭痛などのように症状となって起こることもありますし、 間接的に、脳ー神経の指令を受けている、筋肉や内臓の機能の低下もしくは亢進として、表に出てくることもあります。

 

当院で行なっているRe;balance整体では、施術内容の一部として、頭蓋骨調整を行います。

 

直接、頭部に触れさせて頂き、頭蓋骨の歪みを整える事と、"あたまの呼吸"を整える事で、脳脊髄液の循環を整えます。

 

まだまだ、馴染の少ない調整法であるかもしれません。 筋肉をほぐす、伸ばす 骨盤や背骨を矯正する 内臓調整をする 様々な調整法があります。それぞれに特徴があり、どれも間違いではないです。

 

ただし、10年前に頭蓋骨の調整、脳脊髄液の循環の大切さに出会った時に、 今まで、揃わなかったパズルのピースが少し揃った感覚がありました。

血液の循環の大切さ リンパ液の循環の大切さ そして、 脳脊髄液。

 

どれが一番で、どれをすれば、効果的かという事ではないと思います。

 

調和とバランスです。 今は、何かと『予防』や『免疫』という言葉が溢れていますね。

 

騒々しい、今だからこそ、落ち着いてご自身の『身体』と向き合う事も大切かと思います。